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肩こり、腰痛改善

肩こり、首こりの原因「フォワードヘッド」とは?

皆さんこんにちは!猫背改善パーソナルトレーニングジム『STUDIO BE FREE』トレーナーの吉田です。

前回までは「猫背改善の新常識」として「脳の機能改善」のお話をしてきました。

以前もご紹介しましたが、厚生労働省の「有訴者率(病気や怪我などの症状がある人の割合)」では男女とも1、2位に占める症状が「肩こり」と「腰痛」です。

デスクワークが多い現代の働き方に加え、ここ10年ほどはスマートフォンの普及により「スマホ首」と呼ばれる不良姿勢(良くない姿勢)の人は増加傾向にあります。

そのため、それまでは社会人にありがちだった肩こりも、最近では10代の人達にも増えてきているそうです。

これまでご紹介してきたように、肩こりや首こりと呼ばれる症状には「猫背」に代表される不良姿勢が大きく関わっています。

そこで今回はさらに深掘りして、肩こり、首こりを引き起こしやすい「フォワードヘッド」という姿勢についてご紹介していきます。

目次

フォワードヘッドとは?

「フォワードヘッド」は日本語で「頭部前方偏位(とうぶぜんぽうへんい)」と呼ばれています。ここでは「フォワードヘッド」と呼んでいきます。

日本語名が示す通り、フォワードヘッドとはイラストのように「頭の位置が前方に突き出た姿勢」です。原因は様々ありますが、その中でも多いのが

・呼吸機能の低下

・デスクワークやスマートフォンの使いすぎによる首の後ろの筋肉の緊張

・猫背姿勢

などがあります。

正しい頭の位置の目安

フォワードヘッドについて詳しくお話ししていく前に、まず「正しい頭の位置」について先にご紹介していきます。

姿勢のチェックをする際に用いられる基準として、イラスト左のように

「横から見た時に肩の中心から垂直線を引いたとき、耳の真ん中にくる位置」

が正常な頭の位置とされています。

この位置に頭がある状態が、首にも肩にも負担がかからず、健康的にも見た目的にも理想の頭の位置と言われています。

一方、フォワードヘッドだとイラスト右のように耳の真ん中は肩の中心よりも前方の位置になります。

頭の重さは「骨」と筋肉が支えている

実は私たちの頭の重さは5~6kgもあると言われています。「お米1袋ぶん」と例えるとその重さがイメージできるのではないでしょうか?

これだけの重さを有する頭を、私たちは「骨」と「筋肉」で支えています。特に背骨の首の部分である「頚椎(けいつい)」と首、肩回りの筋肉は直接頭部に繋がっているので重要です。

このうち、頚椎は「前弯(ぜんわん)」といって前方に緩やかなカーブを描くことで、頭の重みを支えやすくなっています。

この状態であれば、頚椎の「頭を支える力」も働いているため、首や肩の筋肉への負担も小さくて済みます。

そもそも頭の位置が正常でも首の後ろの筋肉には負担がかかりやすい!?

このように頭の位置が正常であれば、頚椎の前方へのカーブにより頭をしっかり支えられる訳ですが・・・

実はそれでも、首の後ろの筋肉へは負担がかかりやすいと言われています。

その理由は、「頚椎の支点に対して、頭部の重心が前方に位置しているから」。

イラストのように頚椎は耳の後ろ側で頭蓋骨と繋がり、支点となっています。それに対して頭の重心は耳より前の方にあると言われています。そのため頭部には「前方向に転がる」力が働きます。

すると「頭が前に傾くのを支える」ために常に首の後ろの筋肉に負荷がかかりやすくなるのです。

フォワードヘッド姿勢になると、首の筋肉への負担は増大する

前項でご紹介したように、そもそも私たちヒトは体の構造的に頭の重みを支えるために首の後ろの筋肉に負担がかかりやくなっているんですね。

これがフォワードヘッド姿勢になるとどうなるでしょう?頚椎にあるはずの前弯のカーブがなくなってしまいます。

カーブがなくなると、頚椎は頭を支える力が減少します。その結果、ただでさえ負担がかかりやすい首の後ろに筋肉にさらに重さが加わることになりますよね。

その結果、首の後ろの筋肉、さらにはその下の肩の筋肉も常に「ガッチガチ」の緊張状態になり、慢性的な「首こり、肩こり」の原因になるのです。

ストレッチをしてもフォワードヘッドを治さなければ肩こりは治らない!?

フォワードヘッド姿勢が原因である場合、例え首、肩の筋肉をストレッチやマッサージをしたとしても首こり、肩こりを治すことはできません。

一時的に血行が良くなり、楽になったとしてもまた直ぐに凝りや痛みが再発してしまう可能性が高いのです。

根本的な原因が改善されなければ、首、肩の筋肉は酷使され続けてしまいます、首こり、肩こりも再発し続けてしまいます。

ストレッチやマッサージが無駄だと言うわけではありませんが、「慢性的なこり」を改善するには、やはりフォワードヘッド姿勢を治す必要があるのです。

首こり、肩こりだけじゃ済まない!?「頚椎症」のリスク

しかし、中には「肩こりが出たときにはマッサージを受けに行けば良いよ。姿勢改善なんて面倒くさい」とおっしゃる人もたまにいらっしゃいます。

確かに「こり」だけであれば「我慢」できる人もいらっしゃるかもしれません。

しかし、悪化もしくは長期間放置すると「首こり、肩こりだけじゃ済まなくなる可能性もある」のがフォワードヘッド姿勢の恐ろしいところ。

慢性的なフォワードヘッドを放置しておくと、「頚椎症(けいついしょう)」という症状に発展するリスクもあるのです。

頚椎症とは?

「頚椎症」とは、頚椎の椎間板が変形したり、軟骨が硬くなり、骨棘(こっきょく)と呼ばれるトゲのようになる症状のこと。

フォワードヘッドによる頚椎のアーチの減少は首、肩の筋肉だけではなく、頚椎、つまり首の骨そのものへの負担も増加することになります。

その結果、負担の蓄積により「頚椎症」を発症へ繋がる危険性もあるのです。

頚椎症になったからと言って、必ずしも痛みなどが出るとは限りません。しかし、頚椎症に起因する、痛みや痺れを伴う疾患もありますので油断は禁物です。

以下、代表的な疾患をあげていきます。

頚椎症に起因する疾患①頚椎症性神経根症

「頚椎症性神経根症(けいついしょうせいしんけいこんしょう)」とは、頚椎(背骨の首部分)から出ている神経が圧迫されたり、刺激されることで、首、肩甲骨まわり、腕に「痛みや痺れ、筋力低下、感覚低下」などの症状が出る疾患です。

特に「伸展」と呼ばれる顔を上に向ける動きで痛みが増幅されます。

頚椎症性神経根症は40代~50代で出やすく、朝よりも夕方にかけて痛みが増強する傾向があると言われています。

オフィスワークで1日中パソコンに向かっていて、夕方になると「なんだか首の後ろが痛い」といったことが続くようでしたら、医療機関で診察していただくことをオススメします。

頚椎症に起因する疾患②頚椎症性脊髄症

「頚椎症性脊髄症(けいついしょうせいせきずいしょう)」は頚椎の骨に生じた「骨棘」と呼ばれるトゲや靭帯の肥厚によって、背骨の中を通る「脊髄(脳から連続する中枢神経)」が圧迫される疾患です。

脊髄は脳と同じ「中枢神経」で、運動機能にも関わる重要な神経です。ここが圧迫されることで、「腕や脚、体幹の痺れ」、「運動障害」、「歩行障害」、「膀胱直腸障害(排尿、排泄の障害)」などの症状をきたします。

ここまでくると、日常生活にも影響を及ぼしますね。

「頚椎症性脊髄症」は前述の「頚椎症性神経根症」とは異なり、1日中一定の痛みが続くと言われています。

頚椎症に起因する疾患③頚椎椎間板ヘルニア

「頚椎椎間板ヘルニア」は聞いたことがある方も多いかもしれません。

背骨と背骨の間のクッションである「椎間板」が潰れて、頚椎の外側にはみ出すことで背骨の神経や脊髄を圧迫する疾患で、「手の痛みや痺れ」「運動障害」「筋力低下」「首や肩甲骨まわりの痛み」などの症状の原因になります。

また症状がひどいと「足の痺れ」や「歩行障害」なども引き起こします。やはり日常生活にも支障をきたす疾患ですね。

40代~50代の男性に多いと言われています。

フォワードヘッドは「猫背姿勢」から発展することが多い

このようにフォワードヘッドは首こり、肩こりだけではなく、頚椎の変性による負担の増加、それに伴う疾患のリスクが高まる可能性があります。

そして実は、フォワードヘッドは「猫背」が発展して起こるケースが多いです。

背中が丸まってくると、当然頭も前に出やすくなります。つまりフォワードヘッドになりやすくなるということです。

逆もまた然りで、フォワードヘッドから猫背へと発展していくことも考えられます。

いずれにせよ、フォワードヘッドと猫背は「セット」になっていることが多く、フォワードヘッドの予防改善は「猫背改善」に含まれていると言えます。

大事なことは「頚椎に負担がかかり過ぎないようにすること」

実は私たちの背骨の椎間板は20歳をピークに少しずつ変性していきます。

つまり、頚椎の変性は絶対に避けられないことで、30歳以上であれば無症状でも何かしらの頚椎の変性はあると言われています。

しかしだからと言って猫背やフォワードヘッドを放置しても良いというわけではなく、「なるべく良い姿勢を維持することで、頚椎に負担がかかり過ぎないようにする」ことが大事です。

年齢を重ねていく以上、体は消耗品であることは事実ですが、大事に使ってあげれば長持ちします。

そのためにも繰り返しになりますが、「猫背を改善すること」は重要です。

まとめ

今回は首こり、肩こりを引き起こすフォワードヘッド姿勢についてご紹介してきました。

フォワードヘッドの人はかなり多く、街中を歩いていても「あ、この人フォワードヘッドだ」と気づくことは沢山あります。

だから首こり、肩こりにお悩みの人は多くいらっしゃるんですね。

次回はフォワードヘッド姿勢の原因についてお話ししていきます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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