BLOG

呼吸

呼吸過多が招く悪影響②慢性的な肩こり・腰痛

皆さんこんにちは!猫背改善パーソナルトレーニング『STUDIO BE FREE』トレーナーの吉田です。

前回の記事では「呼吸過多が招く悪影響」と題して、呼吸過多とぜんそく、睡眠障害の関係についてご紹介してきました。

詳しくはぜひ、前回の記事をお読みいただければと思います。

今回も引き続き呼吸過多が及ぼす身体や健康への悪影響についてお話ししてきたいと思います。

今回はより身近な「肩こり」「腰痛」に代表される「慢性疼痛(まんせいとうつう)」について。

以前の記事でもご紹介したのですが、厚生労働省による男女別の「有訴者率(病気や怪我などの症状がある人の割合)」を見ると、男女共に「腰痛」と「肩こり」が共に1、2位を占めています。

以前の記事では「猫背」や「フォワードヘッド」などの不良姿勢が肩こり、首こりの原因になるとお話しをしましたが、実は呼吸過多もこうした慢性的な痛みやこりを引き起こす原因です。

目次

呼吸過多が及ぼす悪影響③肩こりの原因

「肩こり」と聞くと、「首や肩まわりの筋肉の緊張」がイメージにあるかと思いますが、その原因は様々あります。

例えば、直接的な首、肩の関節が原因の整形外科的な原因の場合は「頚椎症」や「胸郭出口症候群」、「肩関節の不安定性」などがあります。

またそれ以外にも「高血圧」や「狭心症」などの内科的な原因、「緑内障」や「眼精疲労」などの眼科的な原因、

さらに「顎関節症」や「咬合不全」などの歯科的な原因、「上咽頭炎」や「メニエール病」といった耳鼻咽喉科的な原因、

さらに「自律神経失調症」や「うつ病」などの精神科的な原因など様々疾患が背景にあることもあります。

肩こりと自律神経

そのため、もし肩こり以外にも何らかの自覚症状を感じる場合は医療機関での診察もオススメしています。

このように原因は様々あるので、一概に「何が原因なのか」を判断するのは難しい面もあるのですが、肩こりには「呼吸過多」と「自律神経のバランス」が関係しているケースも多くあります。

前回の記事でもご紹介しましたが、「自律神経」は血圧、心拍数、呼吸、胃液の分泌、覚醒レベルなど、私たちが生命活動を営む上で必要な身体の調整を担っています。

自律神経には身体を「活動モード」に促す「交感神経」と、「休息モード」に促す「副交感神経」があります。両者はどちらかが常に30%程度優位になって活動していると言われています。

呼吸過多になると脳が酸素不足になり、自律神経のバランスが崩れる

自律神経は脳によって自動的にコントロールされていますが、慢性的な呼吸過多が続くと、脳へ酸素をうまく届けることができなくなり、「脳が酸素不足」に陥ってしまいます。

すると脳の機能が低下し、自律神経のバランスが崩れて「交感神経の働きが優位」になりやすくなります。

イラストにも記載がありますが、交感神経は「血管の収縮」を促します。この状態が慢性的に続くと、筋肉へ血液を送る毛細血管がぐっと縮まるようになり、筋肉への血流が悪くなってしまいます。

その結果、筋肉は「酸欠状態」に陥り、痛みや不快感を感じやすくなります。これが「肩こり」として現れるようになるのです。

呼吸過多が及ぼす悪影響④腰痛

さらに呼吸過多は腰痛にも大きな影響を及ぼします。

腰痛も肩こり同様、様々な原因があり「何が原因か」は一概に断定できないケースもあります。

この辺りのお話しはまた別の記事でご紹介していきたいと思いますが、肩こりと同じく、腰痛も自律神経のバランスが崩れて交感神経が過剰に優位になり、筋肉への血流が悪化することで発生しやすくなると考えられます。

「呼吸の量が多い」の状態というのは「激しい運動を行っている時に呼吸が荒くなる」のに近い状態ですので、慢性的な呼吸過多が続くと、自律神経は常に「活動モードの交感神経が優位」になってしまいます。

その結果、身体はなかなか「休息モードの副交感神経優位」に切り替わらなくなり、筋肉の緊張が続き、「疲労」や「痛み」が出やすくなるのです。

呼吸過多が続くと「反り腰」になる

また、呼吸過多は「姿勢」にも影響を及ぼします。

具体的には腰の反りが強い、いわゆる「反り腰」の姿勢になりやすくなるのです。これは呼吸過多によって交感神経が過剰に優位になるためですが、交感神経は体の後ろ側、つまり背中側を通っているためです。

そのため、「広背筋」や「脊柱起立筋」といった背中~腰にかけての筋肉が緊張しやすくなります。その結果、背骨全体の「反り」が大きくなるのです。

このような姿勢になると、ますます腰の筋肉は緊張が進行するため、血流の悪化と共に痛みが出やすくなります。さらに、背骨のS字ラインが失われてしまい、これも首や肩、腰の筋肉への負担が増えてコリや痛みを増加する原因になります。

呼吸過多が及ぼす悪影響⑤集中力の低下、不安など

ここまではぜんそくや睡眠障害、肩こり、腰痛といった「体の不調」をご紹介してきましたが、精神的な面にも呼吸過多は影響を及ぼすと言われています。

「テスト勉強で机に向かったけれど、なかなか集中力が続かない」

「会議のプレゼントなどで緊張して頭が真っ白になる」

「職場での人間関係に疲れている」

そんなご経験がある方はいらっしゃいませんか?

こうした「集中力の低下」や「あがり症」「対人関係の不安」といったメンタル面のお悩み、多かれ少なかれお持ちの方も多いのではないでしょうか?

近年、こうしたメンタル面の悩みの原因の1つとして「ストレスが脳に及ぼす影響」が指摘されています。具体的にはストレスが脳の「大脳皮質前頭前野」という部分に影響を及ぼすことによるものと考えられます。

集中力、意志決定に関わる脳の前頭前野

脳の前頭葉の大部分を占める前頭前野は脳の中では進化的に最も新しく、高度に進化した領域で、人の脳では大脳皮質の約1/3を占めています。

この前頭前野は集中力を高めて作業に専念させる役割や、ワーキングメモリー(計算などをする時に情報を一時的に記憶しておく)の役割を担っています。

また、前頭前野は「精神の制御機能」としての役割もあり、思考や感情、欲求の抑制という「理性」に関わる働きも担っています。

このような働きによって、集中力、計画性、意志決定、物事の判断、洞察など「人間らしい知的行動」に大きく関わっていると言われています。

ストレスが前頭前野の働きを低下させる

この前頭前野内の神経ネットワーク回路は日々の不安や心配に対して敏感に反応しやすく、ストレスに弱いということが分かってきました。

そのため、慢性的なストレス状態が続くと前頭前野の機能は低下し、その結果「集中力の低下」「過度な緊張」などを引き起こし、

・仕事や勉強に集中できない。
・人前に立つと緊張で頭が真っ白になったり、本来の力を発揮できない

といったことの原因になると考えられます。

そして、このストレスに大きな影響を与えるのが呼吸過多です。

呼吸過多が脳にストレスをかける

誰しも生きていればストレスを一切感じないということは無いのですが、一時的なものであれば問題はありません。

しかしそれが慢性的になると、様々な悪影響が出て来るのです。

正常であれば、脳にはストレスを和らげる機能があるのですが、呼吸過多により脳への酸素供給が低下すると、脳全体が慢性的なストレス状態に陥ってしまいます。

またこれまでご紹介してきたように、呼吸過多では交感神経が過剰に優位になるため、身体が常に「戦闘モード」のような状態になりやすく、なかなか「リラックス」することができなくなります。これもストレスに拍車をかける要因です。

呼吸は心身ともに大きな影響を及ぼす

ここまでご紹介してきたように、「呼吸過多」は私たちの健康・・・体だけではなく心の健康にも様々な悪影響を及ぼしています。

特に現代は「ストレス社会」とも言われるように、ストレスを感じやすく、また呼吸過多にもなりやすい社会です。

実際STUDIO BE FREEでは初めてお客様にトレーニングにお越しいただいた際、必ず「呼吸機能の評価」を実施させていただくのですが、半数以上の方に呼吸過多が見られます。

前回の記事、今回の記事でご紹介したもの以外にも、様々な影響がありますが、また別の機会にご紹介していきたいと思います。

まとめ

前回、そして今回と「呼吸過多が招く悪影響」と題して、様々な体の不調と呼吸過多との関係についてご紹介してきました。

とは言っても、自分が呼吸過多かどうかを自覚しているという方はそれほど多くないかと思います。

ぜひ前回、前々回の記事でご紹介した呼吸量が正常かどうかの判定テスト「コントロール・ポーズ」でご自身の呼吸量が過剰か正常か、チェックしてみましょう。

次回は「呼吸過多になる原因」についてお話しをしていきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

SHARE

ブログ一覧

ホーム > ブログ > 呼吸過多が招く悪影響②慢性的な肩こり・腰痛