猫背のセルフチェック
みなさんこんにちは、ピラティスサロン「STUDIO BE FREE学芸大学」トレーナーの吉田です。
前回「現代人に多い猫背の特徴」と題して、お送りしてきました。詳しくはぜひ、前回の記事もご参照ください。
その中で、現代人の猫背は「スウェイバック姿勢とフォワードヘッドの組み合わせのパターン」が多いということ。
そして、このタイプの猫背は「肩こり」、「首こり」、「腰痛」の原因になりやすいというお話もしてきました。
そこで今回は、自宅で簡単に行える猫背チェック方法」をご紹介していきたいと思います。
なお、「良い姿勢」と一口に言っても、私たちはずっと止まっていることは日常の場面ではなかなかありません。
立つ、座る、歩く、走るなどなど・・・場面や体の状態によってその都度姿勢というものは変化します。
なので、ここで述べる「正しい姿勢」とは一般な「立位姿勢(自然に立っている時の姿勢)」と解釈していただければと思います。
目次
チェック① 壁を使っての姿勢チェック
■チェック方法
① 写真のように壁に踵をつけて立ちます。お腹などに力は入れず、リラックスした状態で立ちましょう。
※無理に背中を壁につけようとはせず、自然な立位姿勢で行いましょう。
② ①の状態で、体のどこの部分が壁に触れているかを確認しましょう。
■チェックポイント
① 踵、お尻、背中、後頭部が壁に当たっているか
② 腰と壁の間に手を入れ、手のひら1枚分くらいの隙間ができているか
判定基準
判定基準
・チェックポイント①、②の両方ともクリアできている場合:理想的な立位姿勢であると考えられます。
・後頭部が壁についていない(意識的につけようとはすればつくけれど、意識しないと壁から離れてしまう場合も含む)場合:「猫背」の可能性が考えられます。
・腰と壁の間の隙間が手のひら1枚分より広く開いている場合:「反り腰」の可能性が考えられます。
・後頭部が壁につかず、腰と壁に間に全く隙間ができない、あるいは隙間ができても手のひらが入らないほど狭い場合:猫背の可能性が高いと考えられます。
■補足
トレーニング等で大殿筋が発達している方、または体脂肪率が高く、肥満体型の方の場合は腰と壁の間の隙間が大きくなるケースがあります。
その場合は、次項でご紹介する「体幹のホームベースのチェック」を行ってみましょう。
チェック② 「体幹のホームベース」のチェック
■体幹のホームベースとは?
「体幹のホームベース」とは、
・左右の第10肋骨
・上前腸骨棘(じょうぜんちょうこつきょく)と呼ばれる左右の骨盤の突起部
・恥骨
の5点を結んだ部分を指します。ちょうど野球のホームベースの形と似ているので、このように呼ばれています。
※詳細はリンク先の動画をご覧ください。
解説動画:立位姿勢チェック:「体幹のホームベース」のチェック
「体幹のホームベース」の探し方
①まず第10肋骨の探し方ですが、みぞおちに両手の人差し指を当てて、左右の肋骨の縁をなぞっていきます。半円を描く肋骨の縁の1番低い位置にあたる部分が「第10肋骨」です。
②左右の第10肋骨を見つけたら、そこからお腹を真下に辿るように人差し指を下ろしていくと、左右の骨盤の出っ張った骨に指が触れます。ここが「上前腸骨棘」です。
③次に恥骨を探します。左右の鼠径部に指を当てて、そのまま中央に辿っていくと、骨が僅かに出っ張った部分が見つかります(ビートたけしさんのギャグ「コマネチ!」みたいな感じです)。そこが「恥骨」になります。
この5点を結んだ五角形が「体幹のホームベース」です。
胸骨柄(きょうこつへい)を探す
「体幹のホームベース」を確認したら、次に「胸骨柄(きょうこつへい)」という部分を探します。ちなみに「胸骨」とは左右の肋骨の中央にある骨を指します。
①左右の鎖骨の中心の窪み部分(喉の真下)に指を横にして当てます。
②鎖骨の中央から横に当てた指2本半くらい真下に、僅かに突起部分があります。そこが「胸骨柄」です。
この「胸骨柄」と先程の「体幹のホームベース」がこの後にご紹介する姿勢チェックの目安となるポイントになります。
※詳細は上記リンクの動画をご参照ください。
まとめ
ここまで2つの「姿勢のセルフチェックテスト」をご紹介してきました。
実際には「チェック①」では正常な立位姿勢だった場合でも、「チェック②」だと猫背や反り腰と判定されるケースも多いので、両方のチェックを行っていただくことをオススメします。
チェック①、チェック②のいずれも「正しい立位姿勢」と判定された方は「背骨がS字ラインを描いている」状態であると考えられます。
次回は「猫背のデメリット」についてご紹介していきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。