猫背大国・ニッポン① 良い姿勢ってどんな姿勢?
「気がついたら背中が丸まっている」
「家族から「猫背になっているよ」と言われることがある」
そんなお悩みをお持ちの方、いらっしゃいませんか?
みなさんこんにちは。猫背改善トレーニングジムSTUDIO BE FREEトレーナーの吉田です。
当スタジオは「猫背改善を通して健康や身体に関する悩みから自由になり、快適なライフスライルを実現しよう」というコンセプトで開設されました。
冒頭にあげた、「猫背に関するお悩み」。この記事を読んでいただいている方、あるいは身の回りに同じようなお悩みを持っている人はいらっしゃるのではないでしょうか?
実は日本は海外と比べ猫背の人が多いと言われています。一説には日本人の9割は猫背になっているとも・・・・まさに「猫背大国・ニッポン」と言っても過言ではないのかもしれません。
ここではそんな猫背と姿勢についてお話をしていきたいと思います。
目次
- ○ そもそも良い姿勢って?理想的な姿勢の3つの基準
- ・良い姿勢の基準① 横から見たときに5つのランドマーク(印)が一直線に揃っている
- ・良い姿勢の基準② 楽な状態で5つのランドマークが縦一直線に揃った姿勢であること
- ・良い姿勢の基準③ 自然に立ったときに、いつでも5つのランドマークが揃った姿勢でいられること。
- ○ 背骨はまっすぐではない?
- ・背骨がS字カーブを描くことで、身体にかかる負担を軽減する
- ・5つのランドマークが揃っている=背骨が正常なS字ラインを描いている
- ○ まとめ
そもそも良い姿勢って?理想的な姿勢の3つの基準
猫背についてご紹介する前に、「良い姿勢の3つの基準」についてお話をしたいと思います。
まず大前提として「姿勢」というものはその時々の場面によって変化するものです。
歩いているとき、走っているとき、座っているとき、しゃがむとき・・・etc.色々な場面で姿勢というものは変化します。それを踏まえた上で、ここでは姿勢のチェックで一般的に用いられる「自然に立ったときの姿勢」を1つの目安としていきます。
※以下、理想的な立位姿勢=良い姿勢と呼んでいきます。
良い姿勢の基準① 横から見たときに5つのランドマーク(印)が一直線に揃っている
良い姿勢の基準の1つ目は横から見たときに、5つのランドマーク(印)が一直線に揃っていることです。
5つのランドマークとは、「耳の孔、肩の真ん中、骨盤、膝の真ん中、外くるぶし」の5点です。
自然に立った姿勢を横から見たとき、これら5点が縦に一直線に揃っている姿勢が良い姿勢といえます。
良い姿勢の基準② 楽な状態で5つのランドマークが縦一直線に揃った姿勢であること
良い姿勢の基準の2つ目は、楽な状態で5つのランドマークが縦一直線に揃った姿勢であることです。
お客様に猫背改善の指導をする際、試しに上記の5つのランドマークが縦一直線に揃うように立っていただくのですが、多くの場合
「お腹に力を入れていなければならないんですね」
「首に力が入ります」
など、いわゆる力みが入った状態でないと5つのランドマークが一直線に揃えられないという方がほとんどです。
本来、姿勢というものは意識的に筋肉に力を入れ、身体を固めて保つものではありません。そのような固めた姿勢を一日中維持しろと言われてもすぐに疲れてしまいますし、ほぼ不可能です。仮にできたとしても今度は過剰な筋肉の緊張で動きが固く、ぎこちなくなります。
本当の意味で良い姿勢というのは、意識的に身体に力を入れなくても、楽に保てる姿勢を指すのです。
良い姿勢の基準③ 自然に立ったときに、いつでも5つのランドマークが揃った姿勢でいられること。
良い姿勢の基準の3つ目は自然に立ったときに、いつでも5つのランドマークが揃った姿勢でいられることです。
先ほど述べましたが、「姿勢」というものはその時々の場面によって変化します。
パソコン作業中などデスクワーク中はどんなに姿勢が良い人であっても多少顔が前に出るような姿勢になりますし、新体操やクラシックバレエなどでは背中を反るような場面も多くあります。しかし、良い姿勢が身についている人であれば、自然に立った状態であれば、前述した5つのランドマークが揃った姿勢に戻ることができます。
自動車のギアで例えてみると分かりやすいやすいかもしれません。AT車の場合、ドライブやリバースなど、用途に応じてギアの切り替えを行いますが、必ずニュートラルに戻すことができます。
姿勢も同じで、丸めたり、反ったりとそれぞれの状況や場面によって最適な姿勢は変化しますが、ニュートラル=5つのランドマークが揃う姿勢に戻ることができれば良いわけですね。
背骨はまっすぐではない?
もう1つ、良い姿勢を考えるうえでぜひ覚えておいていただきたいのが、「良い姿勢は横から見ると真っ直ぐではない」ということです。
学校の理科室などにある骨格模型を思い出してみましょう。横からみたとき、背骨は一直線ではなく、緩やかなカーブを描いています。
背骨は、全部で26個の骨でできていて、
・首の部分の7個:頸椎
・胸の部分の12個:胸椎
・腰の部分の5個:腰椎
・仙骨
・尾骨
で構成されています。
そして良い姿勢の場合、横から見ると腰椎は緩やかに反るように前方にカーブ(前弯)し、胸椎は後方にカーブ(後弯)、そして頸椎は腰椎と同様に前弯して、全体的に緩やかなS字のカーブを描いているのです。
背骨がS字カーブを描くことで、身体にかかる負担を軽減する
背骨がS字カーブを描いている理由は、5kg以上ある頭の重みを支えるため。真っ直ぐな直線よりもS字カーブを描くことで重さを分散し、負担を減らしているのです。また、歩くときになどに生じる地面からの衝撃を緩和する働きもあります。
そのため、背骨のS字カーブが減少して真っ直ぐになったり、逆に過剰に丸まったりしてしまうと、頭の重みや地面からの衝撃による負担が大きくなります。
その結果、首や腰の痛み、肩こりなど健康上のリスクが増える原因になりますし、ボディラインが崩れるなど見た目にも悪影響が出やすくなります。
5つのランドマークが揃っている=背骨が正常なS字ラインを描いている
先ほどご紹介した良い姿勢の基準である、横から見たときに「耳の孔、肩の真ん中、骨盤、膝の真ん中、外くるぶし」の5つのランドマークが縦一直線に揃っているかどうかは、この背骨が正常なS字ラインを描いているかどうかの目安でもあります。
・5つのランドマークが一直線上に位置していれば、背骨もS字ラインを保てている。
・逆に5つのランドマークが一直線上に揃っていない場合は、背骨のS字ラインも崩れてしまっている。
と認識していただいてけっこうです。
まとめ
今回は「猫背大国・ニッポン① 良い姿勢ってどんな姿勢?」と題して
▪️良い姿勢の基準は
・「耳の孔、肩の真ん中、骨盤、膝の真ん中、外くるぶし」の5つのランドマークが縦一直線に揃っていること。
・リラックスした状態で5つのランドマークが一直線に揃った姿勢が保てること。
・自然な姿勢で立ったときにいつでも5つのランドマークが一直線に揃った姿勢でいられること。
とご紹介してきました。
また、良い姿勢の場合、背骨は一直線ではなく、緩やかS字ラインを描いていることも合わせて述べてきました。
次回はご自宅でも簡単に行える、姿勢のセルフチェック方法をご紹介していきたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。