猫背の方必見!猫背を治すためのポイント①
みなさんこんにちは!猫背改善トレーニングジムSTUDIO BE FREEトレーナーの吉田です。
前回までは「90%の人が知らない!?猫背になってしまう本当の原因」と題してお送りしてきました。
その中で、
・私たちの姿勢や身体の動きは脳の中にある「ボディスキーマ(身体図式)」と呼ばれる身体の地図を元に、
① 全身のセンサー(感覚器官)からの感覚情報が脳にインプット
② 脳はインプットされた情報を統合し、その時々の場面に合わせた最適な姿勢を選択し、筋肉にアウトプット
③ 脳からアウトプットされた情報を受けた筋肉によって姿勢が成り立つ
という3段階で成り立っていること。
・現代のライフスタイルは身体を動かす機会が少なかったり、ワンパターンの運動ばかりでボディスキーマの更新に必要な「感覚情報のインプット」が不足し、ボディスキーマが歪みやすく、猫背になりやすい。
とお話ししてきました。
また、前回の記事では実際に自分のボディスキーマが正常か、歪んでいるのかのチェック方法をご紹介してきました。
いよいよ今回は、猫背改善のために必要なポイントをご紹介していきます。
目次
- ○ 猫背改善のポイント其の1 身体の歪みを治す
- ・肋骨の歪み
- ・骨盤の歪み
- ・肋骨と骨盤の歪みを整えることで、センサーから脳へインプットが適切に行えるようになる。
- ○ 猫背改善のポイント其の2 センサーを刺激して、脳が正しい命令を出せるようにする
- ・現代人が不足しやすい視覚、平衡感覚、足底感覚の刺激
- ・感覚トレーニングで不足しがちな感覚情報を送り、脳の機能を高める。
- ○ まとめ
猫背改善のポイント其の1 身体の歪みを治す
猫背改善のポイント其の1は「身体の歪みを治す」です。
猫背を治すには、身体を動かすことでセンサーを刺激し、脳に感覚情報をインプットし、歪んだボディスキーマを修正していく必要があります。
しかし、身体が歪んだままでは脳にインプットされる情報も歪んでしまい、ボディスキーマを余計歪ませてしまいます。
そこでまずは猫背によって生じている身体の歪みを治していきます。
肋骨の歪み
現代人に多く見られる猫背パターン「スウェイバック姿勢+フォワードヘッド」では骨盤が前方に出て、上半身は後ろに反り、頭が前方に突き出た姿勢になります。
この姿勢になると腰が大きく反り、肋骨の下の部分が前に飛び出すような状態になります。すると、肋骨に付着した横隔膜という筋肉が肋骨に引っ張られます。
横隔膜は呼吸の主役を担う筋肉で、ドーム状の形状をしているのですが、肋骨に引っ張られることでこのドームの高さが低くなり、緊張状態になってしまいます。
すると横隔膜は動きにくくなり、呼吸が浅くなってしまいます。このような状態になると、横隔膜が動かない分を補おうと、息を吸うときに首や肩の筋肉を使うようになってしまいます。その結果首の筋肉の緊張が強くなり、顔が前に引っ張られます(フォワードヘッド)。
これが猫背になる原因の1つになるのです。
骨盤の歪み
直立二足歩行の人間の骨盤は、上半身の重みを支えつつ、足から来る衝撃を受け止め、上半身と下半身のバランスを保っています。この骨盤は上は背骨と連結し、下には大腿骨があることで姿勢を支える体の要でもあります。
骨盤は体の中心にあるため、非常に多くの筋肉がついています。それらの筋肉がバランスよく働くことで骨盤は支えられ、正しい位置を維持しています。
しかし、デスクワークなどで長時間座りっぱなしだったり、運動不足、ストレスなどが原因となって筋肉のバランスが崩れると、骨盤の位置は歪んでしまいます。その結果、背骨や大腿骨の位置も連鎖的に歪み、猫背などの不良姿勢へとつながってしまうのです。
肋骨と骨盤の歪みを整えることで、センサーから脳へインプットが適切に行えるようになる。
ここまで肋骨の歪みと骨盤の歪みをご紹介してきました。これらの歪みを放置したままでは関節の位置もずれたままま。その状態のままでは体を動かしても体のセンサーから脳にインプットされる感覚情報は歪んでしまいます。
姿勢調節システムを正常に機能するためにも、まずは体の歪みを整えて脳に正常なインプットがでみるように促していくことが重要です。
猫背改善のポイント其の2 センサーを刺激して、脳が正しい命令を出せるようにする
猫背改善のポイント其の2は「センサーを刺激して、脳が正しい指令を出せるようにする」ことです。
私たちの体には無数のセンサー(感覚器官)が存在します。五感を伝える目、鼻、口、耳、皮膚はもちろん、耳の奥にある平衡感覚を伝える三半規管と耳石、その他関節や筋肉にも無数のセンサーがあります。
こうした各部位のセンサーは24時間、足がどういう角度になっているか、筋肉の緊張がどうなっているか・・・など様々な情報を脳に送っています。これらセンサーが十分な情報を脳に送ってくれないと、脳は良い姿勢がわからなくなり、筋肉に正しい命令を出せなくなり、猫背になってしまうのです。
現代人が不足しやすい視覚、平衡感覚、足底感覚の刺激
とりわけ、現代人が不足しやすい感覚情報は、視覚、平衡感覚、そして足底感覚(足裏の感覚)であるといわれています。
パソコンやスマートフォンの普及により、私たちは近くて狭い範囲をずっと見ている時間が増え、遠くを見たり、動いている物を目で追うといった目の運動が不足しやすくなっています。
さらにデスクワーク中心の働き方、自動車や公共交通機関の利用により運動量が不足することで平衡感覚の刺激や、足底感覚の刺激は昔の人とは比べ物にならないくらい減少していると思われます。
感覚トレーニングで不足しがちな感覚情報を送り、脳の機能を高める。
こうした体のセンサーはを刺激し、脳への感覚情報を送ることで脳の機能を高めるのが感覚トレーニングです。
具体的には、
・体を傾ける、回転させる。
・目を動かす
・片足立ちになる
・肩関節や股関節を大きく回す
など、日常生活ではなかなか行わないような動きを行うことで、普段脳に送られていない感覚情報を送り、脳の使われていない部分を活性化させていきます。こうすることで、脳が筋肉に適切に命令を出せるようにするのです。
まとめ
今回は「猫背の方必見!猫背を治すためのポイント」と題して、
・身体の歪みを治す
・センサーを刺激して、脳が正しい命令を出せるようにする
という、猫背改善トレーニングのポイントをご紹介してきました。
次回は具体的な猫背改善エクササイズをいくつかご紹介していきます。どうぞお楽しみに!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。